✔︎本記事でわかること
・ファンベースマーケティングがわかる
・ファンベースマーケティングの重要性がわかる
・ファンに愛される企業がつくれる
・クラウドソーシング:月10万円達成
・未経験からWebマーケティング業界に転職
・オウンドメディア運営:月間80,000PV
・個人ブログ:『クラウド副業』運営中
ファンベースマーケティングとは、コミュニティー・デザイナーの佐藤尚之氏が提唱したマーケティング手法です。
これは新規顧客の獲得ばかりに注力するのではなく、商品のファンにフォーカスを絞るマーケティング施策です。
「えっ、ファンをベースに、ということは新規顧客の獲得はどうするの?」と思った方はぜひ、読んでみてください。
売上が伸び悩んでいる会社は、ファンベースのマーケティング施策がオススメです。
その理由も本記事では丁寧に解説していきますね。
目次
ファンベースマーケティングを解説
ファンベースマーケティングの特徴は、新規顧客の獲得に注力するビジネスモデルではなく、ファンの視点に立ってマーケットを展開していく施策です。
結論、ファンベースで行うマーケティング施策は、現代社会において、とても大切になります。
理由は、ネット環境やデバイスの発展により情報過多の時代を迎えたからです。
これまで、多くの会社は売上が鈍化する度に新規顧客の獲得に励んできました。
テレビや雑誌、チラシなどを利用して大量の広告を打ち、市場を広げていくことで新たな顧客をファンにしていく。売上を伸ばすためには当然の施策といえるでしょう。
しかし、現代に生きる消費者はどうでしょうか。
現代の消費者はテレビ、雑誌、新聞離れといわれています。そして、それをきっかけに消費者の購買行動も変わりました。
今は会社から宣伝されなくともネットやSNSを通じて、以下のことを知ることができます。
・商品名が知れる
・商品の良し悪しが知れる
・商品に対する、世間の評判が知れる
上記の理由から昔ながらの「マス広告」の効果が薄れてきています。
そこで、注目を浴びているのが「ファンベースマーケティング」という施策なのです。
ファンベースマーケティングのメリット
ファンベースマーケティングを行うメリットは、下記の2つなります。
・売上を中長期的に伸ばせる
・新規顧客を獲得できる
これらのメリットがあります。
実は、ファンを大切にすることで、新規顧客も獲得できるのが今の時代です。
この辺りの解説もしていきますね。
ファンベースで売上を伸ばす
ファンベースと聞くと「自社商品のファンを増やす」と考えてしまいます。
しかし、真のファンベースとは既存のファンに対してさらに満足してもらう施策を指します。
この考えは「パレートの法則」から導きだされた考えです。
パレートの法則
パレートの法則とは、1896年にイタリアの経済学者、ヴィルフレド・パレートが提唱した法則です。
この法則は全ての原理原則は「80:20の比率で成り立つ」という考えで導きだされた法則になります。
顧客別名「80:20の法則」とも呼ばれています。
なぜ、パレートの法則とマーケティングが関係するのか。
それは、多少のバラつきがあるものの、売上の比率は「パレートの法則」が成り立つからです。
この法則に基づいて考えられた施策がファンベースマーケティングになります。
企業の売上の80%は、20%のコアファンが支えています。
株式会社カゴメの事例
株式会社カゴメは売上が鈍化しているなか、パレートの法則を利用して売上を伸ばした好例といえます。
それでは、参考までに株式会社カゴメの事例を紹介しますね。
事例:「カゴメ株式会社」
カゴメはファンベースの好例といえます。
理由は、たった2.5%のファンがもたらす売上に、フォーカスを絞って成功を収めた企業だからです。
実は、カゴメは飲料水全般の売上の鈍化に悩んでいました。
そこで、最初に行った施策が「飲料水の種類を増やす」というやり方。
これは「トマトジュースだけに注力するのではなくて、飲料水の種類を増やして、新規顧客の獲得を増やす」という狙いです。
どの企業も売上が落ち込むときには、この施策を行うでしょう。
しかし、「商品の種類を増やして、新規顧客を獲得する」という施策は失敗に終わりました。
失敗の原因は、「トマトジュースのファンが離脱してしまった」とカゴメは分析しています。
なぜ、ファンの離脱はカゴメを苦しめたのでしょうか。
実はカゴメの売上げ30%~40%は、トマトジュースをこよなく愛する2.5%の「コアファン」だったのです。
ファンの離脱を促してしまったカゴメは、結果的に、安定していた30%~40%の売上までも落ちてしまう始末に。
そこで、カゴメは2.5%のコアファンをベースにしたマーケティング施策を行いました。
カゴメとファンを結ぶ「&KAGOME」
コアファンの大切さに気づいたカゴメが始めた施策は、会員限定のコミュニティーサイト「&KAGOME(アンドカゴメ)」の設立です。
これは「既存のファンの方のみにアプローチをかけていく」という施策。
新規のファンを広げていくのではなく、コアファンと更に深い関係を築き上げていくのが狙いです。
具体的にはコアファン限定の「工場見学」や「キッチンイベント」を開催して、カゴメとファンが触れ合える場を提供しました。
また、コミュニティーサイト「&KAGOME」に「トークルーム」というカテゴリーを設けることで、ファンだけの深いコミュニケーションも築ける仕組みを構築させました。
結果的にカゴメのファンはサイト開設当初の1万人から、今では3万人まで増やすことに成功したのです。
つまり、カゴメはコアファンと深いコミュニケーションを図ることで、新規顧客の獲得にも成功していたということになります。
まさに、カゴメの事例はファンベースマーケティングの好例といえるでしょう。
まとめ
今回はファンベースマーケティングについて解説してきました。
ファンベースマーケティングとは既存のファンとさらに深いコミュニケーションを図り、商品の発展、新規顧客の獲得を目指すこと。
その事例として、カゴメでは、売上の30%~40%を占める「コアファン」に向けて「&KAGOME」を設立。
結果、深い絆が生まれて新規顧客の獲得にも成功することができました。
今は情報過多の時代。消費者はつねによいものを自分で見つけられるようになりました。
この時代に必要な存在は企業を支える「コアファンの声」になります。
もし、「売上が伸びない」「新規顧客の獲得が大変だ」という状態でしたら、一度、コアファンの声を聴いてみて下さい。
答えはそこにあります。